小泉進次郎議員のスピーチに学ぶ ひきつける言葉の選び方 | Amazonでセルフ出版!元大手出版社編集長が教える「編集脳アカデミー」

小泉進次郎議員のスピーチに学ぶ ひきつける言葉の選び方

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前回は、小泉進次郎議員のスピーチをネタとして使いましたが、今回は、その続編。

私が思わずうなった文章テクニックを解説してみたいと思います。
スピーチの参照元はコチラ↓
その言葉に「体温」はありますか? 小泉進次郎氏が大学生たちに語った、最も伝わるメッセージの本質

 

一つ一つの言葉にも、選び方で意味を持たせる

 

今回は、言葉の選び方編。

見出しにもなっているようにこのスピーチのキーワードは、「体温」です。

言葉に「体温」があるか?というテーマで語られているのですが、これ、実は目新しい言葉ではないですね。
“熱い想いが言葉にのる”など「温度」と言葉を関連づけた表現はすでにあるものです。


“言葉に重みがある”など、「重さ」を表現する言葉も同様です。
なので、温度と重さが言葉にのるという表現は、実は理解しやすいんです。


ところが、小泉議員のスピーチはそこでは終わりません。


私が唸ったところは、温度を「体温」と言い換えたこと。

いかがですか?
「体温」という言葉を使うと、言葉を発する人の放つ温度という感じが、より強く感じられますね。

それから、熱さよりも温もりを感じます。
やさしい感じです。
ぐっと近くに感じられます。

心を掴むのがうまいな~と思います。

 

文章表現の基本を押さえると、心地よく感じられる


そして、温度を体温と表現するなら重さも言い換えなくてはなりません。

「体温」ときたのだから、「体重」です。
これは、表現のお約束の一つ。
言葉を揃えてペアにしてあげると対比が明確になってヴィヴィッドに、美しく、鮮やかに感じるのですね。

詩によく使われる手法です。

一対になるうえに、たいおんたいじゅうと韻も踏んで、耳からも心地よく感じます。
印象的です。


小泉議員、なかなかやるな~と私は思いました。
文章表現の基本をきちっと押さえているんですね。

 

印象に残る言葉は、ちょっとした“違和感”がカギ


ところが、言葉に「体重」がのるという表現は、ここだけ取り出すと、変な気分になる居心地の悪い表現です。
すわりが悪いからひっかかる。
妙に印象づけられるんですね。

美しい日本語、正しい日本語という意味では使わない表現ですが、政治家の言葉としては印象に残ったほうがメリットがあります。
このへんも実によく練られているな、と思いました。


広告のキャッチコピーなどはわざと、常識に反した組み合わせにしたり、違和感のある言葉を合わせてみたりするからです。
そう、ここもテクニックなんです。

 

何気なく見えても、丁寧に練られた文章が力を発揮する


ひょっとしてお父上の天才的な言葉づかいを受け継がれたのかもしれませんが、私は、やはり丁寧に練られたもの、という印象を受けました。

相手に届けたい、と思ったら、表現を考え、言葉を選び抜く。
そうすることで目に留まり、注目してもらえるのですね。
あ、この場合はスピーチですから耳に残り、記憶してもらえると言ったほうがいいですね(笑)。


ポイントをまとめておきましょう。


小泉議員の言葉選びのポイントは2つ。

1.言葉を一対にして整える
2.違和感のある言葉を意図して選ぶ

この2つによって基本にのっとった美しい表現でありながら、印象に残る文章に仕上げている、というわけです。
文章表現、奥深いですね~。

 

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